片瀬さんは店員さんから新しい烏龍茶を受け取ると



「無理して笑わなくてもいいと思いますよ。自分を偽ると辛くなりますから」



そう言って微笑むと灰皿に煙草を押しつけ、烏龍茶を持って立ち上がった。



―――俺はただ呆然としていた。



彼女はホントにすごいと思って。



―――彼女の一言があまりにも的を得てたから。



そして、またひとつ彼女の新しい一面を発見できたことを嬉しく思う。



吉沢係長の横へ戻った彼女の背中を見ながら





俺は貴方に惹かれて、ファンだと思っていたのに・・・





―――貴方を好きになったのかもしれない・・・