彼女のいる控室へと向かう。





「娘が君を選ばなければ、私達は君を認めることはできないから」



歩きながら父親に言われ、真央の決断一つで俺の人生は全て決まると。



真央・・・



貴方の俺を守るという覚悟を・・・





―――覆すことができますか?





母親が真央のいる控室の扉を静かに開ける。



部屋の中央には長いトレーンのマーメイドドレスを着た花嫁姿の真央が、背もたれのない椅子に座っていた。



母親がゆっくりと歩み寄るのを、父親の横で見守るしかなくて。