「絶対に今日は真央と会いたいって思ってたんだ」 ―――貴方と会える最後のチャンスだから。 「誕生日、知ってたんだ」 「もちろん。ファン歴長いし」 ―――貴方のすべてを知りたいとずっと前から願っていた。 「奥さんの具合はどうなの?」 彼女の問いかけに、離婚が成立したとは言えなくて。 「相変わらずかな。体っていうより精神的な部分から来てたみたいだから」 嘘を付きたくなかったから少し前の事だった状況を正直に話した。 「精神的?」と聞く彼女に頷いて、箸置きの枝豆を口に放り込む。