「貴方達、ケンカでもしたの?何か・・・あったの?」
問いかけてきた義母の眼が少し不安げに揺れていた。
ケンカどころか夫婦生活が全くうまく言ってない事を義母は知らないのか?
それを俺の口から話してもいいものか?
―――妻は何を考えている?
考え込む俺に、義母から「涼一さん」と声を掛けられ顔を上げると
「私の話を・・・聞いてくれないかしら?」
涙を浮かべて弱々しく言う義母に頷くしかなかった。
義母の話では、ちょうど妊娠して少ししてから妻の様子がおかしくなったらしい。
―――きっと、俺に自分のやったことがバレた頃からだと気付いたけど黙って義母の話を聞いた。

