「片瀬さんに触れたい・・・触れていい?」
―――自分の理性が本能に負けた。
首を縦に振ってくれた彼女の頬に手が届き
顔を確認したくて顎まで指を滑らせる。
―――唇に触れたい・・・
そう思うと勝手に体が動いていて
触れ合う寸前に目を閉じる彼女を見て
―――俺は彼女の唇に自分の唇を合わせていた。
夢かもしれない・・・
一旦離したものの、夢じゃないことを確認したくてもう一度触れてみる。
―――もう俺の理性なんてどこにもなくて。
無意識で彼女の頭に手を回すと、深く口付けた。
―――甘くて柔らかくて・・・
―――俺は彼女に落ちる・・・
―――彼女を離したくないと強く願った。

