「じゃあ、次の新年会では遠慮なくいろんな話しますんで聞いてくださいね」



―――彼女にだけ聞こえるように次の約束を取り付けた。





「失礼します」と立ち上がろうとした彼女の後ろで



「佐々木〜由紀ちゃんの悪酔いはお前のせい!今日は俺にとことん付き合えよ!」



きっとニヤけたいのにニヤけられない顔を悟られないように、目を細めている部長にとぼけながらも


彼女を前川さんのところへ行かせてあげられるようにする。





彼女と前川さんが部屋から出て行くのを見送りながら


―――今日は帰れないんだろうなと思うと深く溜め息をついていた。