―――かなりムカついたのを顔に出さないように
｢この適度なメンソールとニコチンがたまらんのです｣と言う伊藤を少しだけ睨んだ。
｢何回かは見たことあったけど･･･飲み会のたびにもらい煙草されるの？｣
｢そういえば･･･毎回かな｣
彼女の返答にピンと閃いた俺は
｢それじゃ、俺も１本交換してもらってもいい？｣
俺の問いかけに彼女は笑いながら、｢よかったらどうぞ｣と言って
伊藤から受け取ったシガレットケースを俺の手に渡してくれた。
片瀬さんの持っているものがもらえると嬉しく思った俺は
じゃあ遠慮なくと１本抜き取り、自分のソフトケースに入れて
