でもめげずにさりげなく自分をアピールしてみる。 「33歳ですよ。片瀬さんより7つ年上です」 「ってあれ?私、佐々木さんに年齢言ったかな?」 新しい煙草に火を付けながら、彼女は首を傾げていた。 ―――もちろん、片瀬さんの事なら知ってますと言いたいところをグッと我慢する。 「だから、俺は片瀬さんのファンだって言ったでしょ?」 ―――笑顔で自分の気持ちを誤魔化した。 「え〜物好きが目の前にいる〜」 片瀬さんはクスクス笑っていて、俺の言ったことを信じてなかったと分かる。