ああ、そういう事か。
前に観た韓流ドラマで、ヒロインが大泣きし、黒いアイラインが流れた酷い顔を思い出し、思わず私はフッと笑ってしまった。


「似てる…」

しばらく無言だった香山君が、ふと、そう呟いた。

「え?」

似てるって、何の事?
私がキョトンとしていると、真剣な顔をした香山君が、びっくりするような事を言い出した。

「なあ。俺の条件を飲めば、付き合ってやってもいいぞ」

「条件、ですか?」

「ああ」

「どんな条件ですか?」

私は、香山君が付き合ってくれるなら、どんな条件でも飲む覚悟だった。