「それで…」


そうだ、何か俺に用があったのを忘れてた


「なんか、俺に用あったんだよな?」


「あ、あぁ、大したコトじゃーないが…」


両手を胡坐をかいた膝に乗せ


「まぁ、なんだ、
たびたび、ココに来て…いいか…?」


「ココ、って?」


不思議に思った俺は、
青山の顔をじっと見る


「ココって、ココだろ?」


人差指をローテーブルに向け上下させてる


「お、俺の部屋かっ?!

茉由子の部屋じゃなくてかっ?」


えぇっ?!
彼氏が彼女の部屋にいかなくていーのかっ?!


「あぁ、茉由ちゃんに会いにくるのもあるが、
お前と、もっと、いろんなコト
話してみたい、と思ってた…」


「え…あぁ、そりゃ、どうも…」

なんか、青山にそう言われると
調子狂いそうだけど…


「まぁ、いつでも、来たかったら来いよ、
茉由子も、お前が来れば、
大人しくなるからな…」


この夏、

俺は、青山のおかげで、

何度も助けられる事になるくらい

大きな存在に…

親友…と呼べるくらいに

なっていくことを

その時は、まだ、知らなかった