年上彼女


「おい、」


面をつけた俺の前に立ち、


「集中しろ…

今のお前…、雑念ありすぎだ…」


「なっ…!」


反論するつもりだったが…

図星だったので、
言葉を飲み込んだ


何で、わかるんだ?コイツ…


「それと、お前の相手は動きが早い、
それに惑わされないように
良く見て、隙を狙え…

そうすれば…勝てる…」


面の奥の俺の瞳に
青山が真剣に語りかけた


「わかった…」


青山の冷たい視線も
こうゆう時、
ありがたい


気合を入れて

そして…

竹刀を握りしめて試合に
向かった