年上彼女


「ちょっと、
彼女、イヤがってんじゃんっ

離してやったら?」


翔平が、
今時珍しい、
リーゼント頭のヤツに声をかけた


「あぁっ?! なんだとぉ?
ガキは引っこんでろ!」


って、制服着てるお前らも高校生だろ?!


もう一人の金髪のヤツが
彼女の腕を全く離す様子が無い


腕を掴まれてる彼女は、
俺らに助けを求めるような瞳…


これじゃ、埒があかないな


仕方ない…



俺は、さっき
ゴミ箱の掃除をするつもりで
手に持っていたホウキを
竹刀に見立てて構えた


そして、

狙いを定めて


「胴ーーーぉっ、甲手ぇーーーっ」


そいつらそれぞれの
横っ腹と、腕に
一発ずつ、入れてやった



「「ってぇぇぇーーーっ」」


相当、痛かったのか、

それぞれ、
わき腹と、腕を押さえ、
歪んだ表情をしていた


そして、

2人とも、
そそくさと逃げて行った