「すまなかった…」


主任が、私に
深々と頭を下げてる…


「え…?」


こんなこと、
あり得ない、あり得ないことが
目の前で起こった


頭を上げた主任は
私に話出す


「はるか…
この前は、すまなかった…

はるかの言う通り
君の背景を見てばかりいたよ

俺には、
あの彼のようにはなれない

あの時、
思い知らされたよ」


目を伏せながら
私に語る主任…


少しの間でも、この人のことを
本気で好きだった自分、
ふと、頭の中をよぎる


「主任…
私は、主任を好きになったことは
後悔してませんよ

だから…

主任も専務の娘さんと
幸せになって下さい

私も…

幸せになりますから…」


そう主任に笑顔を向け
そして、
振り返ることなく、
一真の元へと
向かった