「え?! うそ?! いいの?
そんなことして…?」
そんなことしちゃー
いけない…
のは、ヤマヤマ…
だけど、
俺は、反射的に手が伸びていた
普段なら、そんなコトは、
しないんだけどな…
「あぁ、あとで、
俺のポケットマネーから
だしときますから…
コレ、遠慮せず、どうぞ…」
「あ、ありがとう…」
1円を受け取り、
そして、レジの受け皿に乗せた
「ちょうどお預かりします
じゃ、こちらがレシートです」
レジ袋に
商品を入れようとすると、
「あ、これに…」
彼女が差し出したのは
ピンクのエコバック…
「はい、お預かりします」
それに商品を入れ渡した
「ありがとう…」
俺にペコリと頭を下げた
と同時に
巻き髪が揺れる
「ありがとうございましたー」
そして、
入り口で振り返り
もう一度
頭を下げた
彼女が歩くたび、
ゆらゆらと揺れる巻き髪の後ろ姿を
姿が見えなくなるまで
目で追いかけていた

