「良かった… 私… 市居くんに、申し訳なくて…」 涙を瞳にいっぱい溜めた彼女が 俺の手を握りしめた 堪らなくなった俺は、 まだ、痛む身体を無理やり起こした 「あー、痛ってぇ…」 左腕、包帯巻かれてるってことは、 折れてる…のか? それに 体中のあちこち、 痛い… 「起きちゃダメよ! 身体、痛むでしょ?」 そう俺の身体を 支えようと立ちあがった 彼女を… 俺は… 自由がきく右手で 抱きしめた…