年上彼女


ゆっくりと目を開ければ、
真っ白い天井


そっと、視線を下に向ければ…


俺の方を向いた顔の頬に
ガーゼを貼った…
彼女…


え…?


ケガ?…したのか?


「市居くん…、気がついた…
良かったぁ…」


ホッとした表情の彼女…
俺の手は、握られたまま…


「あら、一真、
気がついたのね…

先生、呼んでくるわね…」


か、母さん?!

俺の足元に置いた椅子に
座っていた母さんが、
立ちあがり病室を出て行った