「剣ちゃん、鈍感なのもいい加減にしないと。架月くんが怒るよ?」 それは分かってます。 千波とか鈴音に「鈍感」って言われるのは、もう慣れてますから。 「榊くんも剣ちゃんに頑張ってアタックしてるのにね。不憫だよね」 不憫とまで言われた。 「少しは分かってあげないと」 そう言って、千波は私にタオルだけ渡して、部室に戻っていった。 私って、何にも分かってないんだ。 何だか、悲しい。 自分が、相手の気持ちを分かってないだなんて。 自分のことで、いっぱいいっぱいなんだ。 情けなくって、 悲しい。