歩くんの反応を不思議に思いながらも、私は掃除用具入れからホウキを取り出してはわきだす。

コツコツと、歩くんは布でガラス片を集めている。


あ、大きなガラス発見……。


「これなら、手で取った方がはやいよね」


私はそう思い、スッとそのガラス片に手を伸ばした。

だけどその瞬間……


―――ジクリッ


「い……つっ!?」


急にガラスに触れた指先が痛くなり、手をバッと引っ込める。


……もしかして、やっちゃった?


「ゆき、どうかした?」

「え?いや、何でもないよ」