「山崎の言ったとおり危ないんだ。だから、二人でその片づけ宜しくっ!」 「はい!?佐野先生、ちょっと待って…」 「ゆき」 科学室から出て行く佐野先生を追おうと足を動かした瞬間、 いきなり歩くんの声が聞こえてきてグイッと後ろに引っ張られる。 ふぇ……?? 「先生なんてほっとけよ。俺と二人きりになりたくないわけ?」 「あ……っ」 耳元でそんな大人っぽい声が聞こえてきて、ドバッと冷や汗が吹き出してくる。 そしてカララッと、科学室の扉が閉まる音がした……。