大きな声の佐野先生によって、歩くんの言葉は途切れてしまった。 私からパッと体を離し、適当に先生と話しをしている。 “この先”って、結局なんなんだろ? まさか…… 「いやいやいや、そんなことあるワケないよ。いや、でも…」 「ゆき、なに一人で百面相なんてやってんだよ?」 「へっ!?」 フッと前髪に歩くんから息を吹きかけられて、もの凄くマヌケな声を出してしまう。 わああああ! 歩くん、後ろに佐野先生がいるってばあ!!