顔だけで人を好きになるなんて、そんな……

そんなの、本当の“好き”なんかじゃない。


そう思いながら山崎を見つめれば、山崎は今までに聞いたことがないくらいの大声を口からだした。


「ち、違うよ!こんな簡単な理由だけど、私は、私は―――!」


その瞬間、だった。



―――パリンッ!



サッカーボールが、飛んできた。