グルグルと、そのことが頭の中でまわる。 もしあの女の子が長瀬くんに告白して、付き合ったら? 私は結局、何も長瀬くんには言えないまま…終わっちゃうの? 「そんなの…っ」 長瀬くんが女の子と仲良くしている場面を想像すると、自然に目が潤んでくる。 あ、あれ? 視界がぼやけて、前が見えな…… 「―――へ?」 階段を踏み外し、グラリと態勢が後ろに傾く。 え?ちょっと…… 「きゃ…っ!?」