まあ別に、その女の子たちのことが気になったわけじゃない。 気になったのは、その女の子たちが話してる内容で…… 「ねぇねぇ!私、長瀬くんのメールアドレスもらっちゃった!!」 「うっそ、凄いじゃん!告白まであと一歩って感じだね!!」 そんな言葉たちが聞こえてきた瞬間、ピタッと階段を上がる足が止まる。 メールアドレス? 長瀬くんに告白?? 「……つっ」 本当に、私には窓から長瀬くんを見ている余裕がないらしい。