「は――っ!?」
藍沢の言葉に少し声を漏らすも、パッとすぐに口を塞いだコトからゆきに俺がいることはバレなかった。
いや、バレるとかバレないとか、そんなこと今はどうでもよくて……!
「藍沢は、なに言ってんだよ…」
ゆきに、俺のこと好きかなんて聞いて……。
ゆきの答えなんて、分かってるだろ。
「ゆきが、俺のことを好きなハズがない」
そう、呟いた瞬間……
「―――うん!!」
ゆきのハッキリとした大きな声が、科学室に響き渡った。
…………“うん”?
「………へ??」
今、ゆき“うん”って言った?
え? はい??



