「応援してるから」 俺はそう囁いて、ゆきの背中をトン…と押した。 そのまま、ゆきの方を一切見ずに科学室へと走った。 俺とゆきが恋愛授業をしていた、あの科学室に……。 「………あ、れ?」 科学室に入ると、そこには誰もいなかった。 藍沢も、佐野先生もいない……。 あー、でも、誰もいなくてちょうどいいか……。 「………ゆき、ちゃんと告白できたかな」 いや、ゆきなら大丈夫。 だって、俺が好きになった女の子だよ? ふられるなんて、有り得ない。