「わ、私……っ」 俺の大声に、ゆきの体がビクッとゆれる。 ―――これ以上ゆきに近づいたら、ダメだ。 そんな俺の気持ちが、思わずゆきを拒んでしまう。 だけど結局俺は熱のせいで上手く歩けず、ゆきの腕をとってそのまま部屋まで行った。 そして…… 「……あの、歩くん。一昨日の、ことなんだけど」 ゆきは突然そう言って、俺をジッと見つめた。