―――ガシャンッ! 玄関用の受話器を荒くしまい、俺は勢いよく玄関の扉を開けた。 そこにいたのは、やっぱり…… 「ゆ…き…っ?」 自分の目が丸くなる。 だって、何でゆきがここにいる? いや、さっきお見舞いに来ましたって言ってたけど、でも…… 「あ、歩くん!ベッドで寝てないとダメだよ!!早く中に…」 そう言って、俺に触れようとするゆき。 あ……。 「触るなっ!!」 気づいた時には、俺はそんな言葉を叫んでいた。