「あああああ、歩くん!?」 「……早く言えって」 「え、あ……っ」 「言わないと、止められなくなるから」 「……え?」 “止められなくなるから” その意味がよく分からなくて、思わず首を傾けてしまう。 「歩くん、今のは……」 「……あっ」 窓の外を見て、何かに気づいた歩くんがそう声を上げた。 「?どうしたの??」 「―――つっ」 歩くんはグッと唇を噛むと、そのまま私の腕を思い切りつかんで引っ張った。 え―――…?