「……あのさゆき、本当に、用事がすんだら帰れよ。風邪とかうつっても困るし」 「……あ」 どうしよう。一つだけ、大事なこと言うの忘れてた。 「えーと、ね……」 「?まだ何かあるのかよ??」 歩くんがそう聞いてきたので、私は覚悟を決めて口を開いた。 「……長瀬くんが、転校しちゃうみたいなんだ」