「―――来なくていい、なんて……何で言ったんだよ、俺」 自分の部屋のベッドの上で、俺はポツリと呟いた。 外は朝からザアザアと、雨の音がうるさい。 「………会いたい、な」 ゆきに会いたい。 前みたいにまた、手繋いでゆきと歩きたい。 「……ゆき、もしかしたら来てるかな」 ゆきのことだから、“やっぱり課外授業だから来ちゃった!”とか言って来てそうだよな。うん。 ―――よしっ。