―――腹がたつ。 ゆきに想われている長瀬も、 必死で長瀬を庇うゆきも、 腹が、たつ。 「と、とにかく長瀬くん!科学室に入って?ね??」 そう言って、長瀬を科学室にいれたゆきは、バッと俺の方を向き… 「歩くん!何であんなこと言ったの?あれじゃあ……」 何で、そんなに長瀬を庇うんだよ。 何で…… って、当たり前か。 だってゆきは―――… 「……ま、ゆきは長瀬が好きなんだから長瀬の肩を持つのもあたり前か」