「えー?でもあんた、ちょっと様子が……」

「すいませんお待たせしました。こちら苺のタルトですぅ」

「わあ、紗希ちゃん!苺のタルトだよ苺のタルト!!」

「あ、あー、うん…」


無理やり紗希ちゃんの言葉を遮って、私は苺タルトに手を伸ばした。


ダメダメ。

課外授業のことは忘れる!今はケーキに集中!集中!!


「……むぐっ」


今は……9時40分。


「あと20分……か」

「なによ。やっぱり今日なにかあるんでしょあんた??」

「ふぇ?ぎゃっ!?」


紗希ちゃんの不機嫌な声に驚いて、私はパッと紗希ちゃんの方を向く。

でもそしたら、私の目の前にはフォークがあって……