そんな雰囲気の中、いきなり科学室の扉がガラッと開いて……
「今日から補講なんだろ?さっき佐野先生から聞いた」
「え?あ…藍沢くん!!」
鞄を持った藍沢くんがそう言って、私の横を通って下足箱の方へ歩いていく。
「あれ?藍沢くん、部活……」
「用事があるから。明日はちゃんとやるから、またね山崎さん」
「あと時東も」とだけ言って、藍沢くんは行ってしまった。
なに? なんなの??
この空気は……
「……藍沢のやつ、俺がいるから帰ったのかな?」
「え!?そ、そんなこと…」
「そうかもな」
「歩くんっ!?」



