「だ、だだ大丈夫だよ!」

「本当に?」

「ほほ、本当に…っ」


藍沢くんがグッと顔を近付けてくるもんだから、ついオドオドと変な態度をとってしまう。


ひゃああああ!

だ、誰かきてぇぇ!!



「―――邪魔」



誰かきてと望んだからか、そんな声が真横から聞こえてきた。


いや、誰かきてって思ったけど……決して私は、こんなどす黒い声を望んだわけじゃない。



「邪魔って言ってるのが聞こえない?早くどいてよ」