この声は、時東 歩(トキトウ アユム)くん。私と同じ科学部の同級生だ。 「ごめんなさい!部活にまで、押しいっちゃって」 時東くんの声が聞こえた後に、そんな可愛らしい女の子の声が聞こえてきた。 女の子はかなり、焦っている様子……。 「早く言ってよ。俺、今から部活するから」 そう言って時東くんは、バサッと音を立てて白衣を着た。 女の子はまだ、オドオドしたままで…… 私はその様子を、机の隙間から覗いている。 って、これじゃあただの変人じゃんっ!! 「でも、なんだか出て行きずらいような…」