心臓が、妙に跳ねる。


おかしい。

私、歩くんから指先を舐められてから、おかしくなってる。

すごく……ドキドキしてる。


「……まあとにかく、今日は絶対に科学室に来ること」


ため息混じりにそう言うと、歩くんは私から顔を離す。


は、はあぁ…ドキドキした。


「分かった?」

「は、はぃ!!」


私がそう返事をすると、歩くんは「来なかったら、どうなるか分かるよね?」という言葉を残して、私に背を向けて行ってしまった……。


「……ふえぇ」