【完】甘い恋愛授業




「―――わっ!?」

「おっと……っ」


紗希ちゃんを追いかけようと走っていたら、いきなり誰かとぶつかってしまった。


わわっ…だ、誰だろ??


「ご、ごごごめんなさ……」

「……山崎さん?」

「ふぇ??」


名前を呼ばれて、つい間抜けな声がでてしまう。

そして伏せていた顔をあげると、そこには……長瀬くん。


……へ??


「なな、長瀬くん―――!?」

「また偶然だね山崎さん。あ、もしかして今から売店?」

「は、はいです!!」


はいですってなんだよ。と自分の中でつっこんでいたら、
長瀬くんも可笑しいと思ったのか「クスッ」と少しだけ声を漏らして笑った。


わ、笑われちゃったよぉ…っ!