「まあとりあえず、ボーカルは後々決めようぜ。

まずは部活作んねーといけないワケだし。


あ、そうだ。

澪の部屋、スタジオ替わりに使ってもいいか?」


「もちろん。

冷暖房完備。

もちろん防音設備も完ぺき。


コンセントもいっぱいあるし問題なし。

ただ普通のスタジオみたいなアンプはないからそこは勘弁して」


「OK

じゃあとりあえず、俺らは受験生でもあるワケだし練習は今のところ週1、澪の家で。」


よし、これでスタジオ代は浮いた。

スタジオを借りると結構金かかるし、澪が金持ちで正直、助かった。



「またなんかあったら全部メールで連絡すっから。

そんじゃ、また」


楽と澪は1組の教室へ。

朝陽は5組の教室へ入っていく。



「へ~

意外としっかりリーダーやってんじゃん」


「うるせーよ、エトー」


今まで黙っていたエトーだがずっと俺たちの後ろで話を聞いていたのだ。



「このやる気を勉強にも出してくれれば、

もうちょっといい成績とれると思うんだけどなー」


「だから、うるせーって!」


勉強にやる気なんて出せるかよ。

これはバンドだから。

だから俺はやる気出して、頑張れるんだよ。