「あいつの知らない情報は無いからなぁ…。」



あいつ…甘音さくらのことだ。
二つ名は【情報屋甘音】甘音さくらという名前より、二つ名のほうが有名だ。
いつも水色の手帳を持っていて、その手帳にはありとあらゆる情報が載っているという…。
彼女の知らない情報はない。彼女の知ってる情報は世界規模になるという…。
誰もが『敵に回してはいけない。』ということを知っている。

「正確に言えば、山岡にフられた女子が甘音さくらから山岡の情報を買ったらしいぜ。」
「女って怖いな…。」
「あぁ…。」
甘音さくらはまだ学校に来ていない。
いつも遅刻すれすれに来るからな。




「そういや情報料ってなんなんだ?」
「情報料は情報。」

「は?」


「簡単に言えばあいつのまだ知らない情報を売るということだ。」
「だからあいつの知らない情報は無い、と言われてるんだ。」




本当に甘音さくらは敵に回してはいけないな…。