七緒に何がいいかと考えていると、直が察してくれた。 「これなんか良くない?」 「そうだな。お絵かきに使えるし」 「それと、このお財布もかわいいよ」 「あ、そうだな。じゃあ、それも」 直に言われるがままの俺。 自分では、何を買っていいのか全くわからなかった。 七緒が、何を喜ぶのかも俺にはわかんねぇんだよな。 俺は、喜多先生に和菓子。 教官室の先生に抹茶飴を買った。 「水谷先生には買わないの?」 直にそう言われて、俺はレジ横にあった油取り紙をひとつ買った。