真由美さんは、旦那さんが近くで働いているから一緒に帰ると言って、早めに店を出た。 残った私と沙織は、今まで話したことのない奥深い話を・・・・・・ きっかけは一本の電話だった。 沙織の携帯に電話がかかってきた。 今まで見たことのない深刻そうな沙織の顔。 電話を切った後、沙織は苦笑いを浮かべた。 そして、“話してもいいかな?”と言った。 沙織と私は、深い話をすることができた。 知らなかった沙織のこと。 話したことのなかった私自身のこと。