「お前、今日放課後指導室な」


それは秋の始めの出来事だった。


「はぁ?」

「口の聞き方直せ」

「指導?」

「指導だ」

「なんで?」

「遅刻に決まってるだろ」

「今さら!?」


秋の始めという、中途半端なこの時期に、呼び出しをくらいました。

しかも今さら。


確かに遅刻は多かった。

呼ばれるのは仕方ない。


逆に今までなぜ呼び出しがなかったの?

そっちの方が疑問。


「センセイ」

「あ?」

「手短にね」

「その態度も改めさせてやるから楽しみにしてろ」


まるでヤンキーみたいな先生。

でも、アタシの恋焦がれる先生。