レンズ越しのあい



各々が文句を言う中、柏原静くんだけは違った。


「いいじゃん、仲いいもん同士でできるだけ。早く決めないと時間なくなるよ?」


教室が一瞬で静まる。


「それとも、横一列で班になる?ちょうど六人だけど」


……、若干脅し気味?


「えっと……あ、早く決めちゃおうよ!時間ないんだし、ね?」


学級委員の女の子がそう言うと共に、クラスメイトは散らばった。


……柏原くんは、誰とするんだろう?

特に仲良い子とかもいなかった気がする。


え、まさか先着順?


「まーりーな!」

「わっ!!」


いきなり肩を掴まれて驚いた。


「な、七海ぃ~……」