2人だけで学校に戻り、制服に着替えた後。 綾瀬涼はあたしの手を握ったまま、家までの道を急いで歩く。 繋がれた。 その手は、大きくて。 その指は、細くて長くて。 そして、熱くて。 目の前。 追いかける背中は、大きくて。 その肩幅は広くて。 そして、優しい。 無言のままあたしを引っ張るその指先から、熱い情熱がほとばしり。 沈黙を続ける後ろ姿が、綾瀬涼の強い決意を感じさせる。