「家に帰ろう」


急に言われて。




「え?」


真っ赤になって、どもったあたしに。




「バーカ。
何考えてるんだよ?
由梨って、結構エロいな?」



綾瀬涼は目を細め、からかうように言って。




「でも。
その前に。
決着つけとかないとな?」



真剣な眼差しを、あたしに向ける。




「今日、オレの誕生日パーティがある。
その時に・・・。
はっきりさせてやる」




あたしの手をギュッと握って、口元に持っていき。



あたしの手にキスをした後。




「可憐との婚約を破棄させる!!」



綾瀬涼は目に力を込め空を見つめ、強い口調で、そう言い放った。