狼クン達のオリの中【完】

俯いたあたしのおでこを、綾瀬涼が細く長い指ではじく。



「おまえさ?
オレが誰だかわかって、言ってる?」



夕日にダイヤのピアスが反射する。



「わかってるけど・・・」



「いいや。
わかって、ない」




怒ったような声で言って、綾瀬涼はギュッとあたしを抱きしめる。




「言ってみろよ。
おまえが今いるのは、誰の腕の中なのか」




綾瀬涼はあたしの髪に顔をうずめ、かすかな鼻息であたしの耳を刺激する。