狼クン達のオリの中【完】

でも。



それから何ホール進んでも、3人のスコアはあまり変わらず、あたしはじっとりした手を胸の前で組んだ。



ドキドキして、見ていられない。



こんなことなら、綾瀬涼に言えばよかった。



薫とは今朝、別れたんだよ・・・って。



勝負なんて、やめてって。



そんな事言うと、綾瀬涼を信用していないみたいで言えなかったけど、こんなの心臓が持たないよ。



薫は宣言通り、手を抜く気配はないし。



見掛け倒しかと思った優は、本当に上手いし。



本当に綾瀬涼は勝てるのかな・・・?



勝てなかったら、どうするつもりなんだろう・・。



みんなの手前。



どうするつもり・・・なんだろう・・。



不安ばかりが頭をかすめる。




そんな中。




急に吹いた突風にあおられ、綾瀬涼のボールが池に落ちる。




もう・・・無理。



見てられないよ・・・。




あたしは一人、その場から逃げ出した。