狼クン達のオリの中【完】

綾瀬涼が肩で息をつき、ジャケットを脱いであたしにかぶせる。



「遅くなって、悪かったな?
立てるか?」



瞳を覗き込み、優しくあたしを抱え起こす。



「テニスの試合の時間だ。
行くぞ?」



「え?」



こんな事があった後、テニスなんてやる気になれない。



俯くあたしに。



「練習したんだろ?
みんなに成果を見せて、見返してやろうぜ?」



「でも・・・」


西園寺くんをチラッと見たあたしに、綾瀬涼が頬に手をあて、正面を向かせる。