「何・・・君。
オレの言うこと聞けないわけ?」



低い声に続き、チッと聞こえる舌打ち。



あ・・・あんた、今、舌打ちしました?



目を見開くあたしに、はぁー・・・っとため息をつき。




「じゃー・・・。
しょうがねぇなぁ・・」



乱暴に呟いて、ヒョイッとあたしを肩に担ぐ。




「えーーーーー?
ち・・・ちょっと!!
何すんのよ!
こわい・・・怖いって!!」




綾瀬涼が歩くたび、肩に担がれたあたしも揺れる。