「うるせぇよ・・」




「でも、もう遅いけどね?
だって、お姉ちゃんボクの彼女だし。
みんなに向かって言っちゃったし。
今頃、すごい噂になってるんじゃない?
涼兄には渡さないよ」



薫はあたしの腕をつかんで歩き出した。



心臓がバクバクする。



薫の言ったことが本当なら・・。












でも。


いじめられてつらい時。


助けてくれたのは薫だし。


精神的に救ってくれたのも薫だし。


いつも一緒にいてくれたのも。


楽しいのも。


いつもあたしを見ていてくれて。


人目も気にせず、好きって真っすぐ言ってくれるのも。






全部・・・・・薫。